欲しい物を買う時、あなたはどうしていますか。
少しずつ貯めて買う人は倹約家、予算以上なのにパッと買ってしまう人は浪費家でしょう。
そして、資産を運用し、その利益で買う人は「投資家」(または、その素質がある人)といえるのではないでしょうか。
「コップの水」に手を付けない
資産を運用し、その利益で欲しい物を買えばいい―。
わたしがこう思うようになったのは・・・
『マルサの女』(監督・脚本 伊丹十三)に、お金を貯めることについて、有名なセリフがあります。
花村(津川雅彦)「どうしたら金がたまるんだ?」
権藤(山崎努)「せっかくだから教えてあげるよ。金貯めようと思ったらね、花村さん。使わないことだよ。あんたは葬式がありゃ1万、結婚式がありゃ2万と出すでしょう。そんなもの出してたら金は残らない。100万あったって使えば残らない。10万しかなくても使わなければ、まるまる10万残るんだからねえ。」
「あんた、今、ポタポタ落ちてくる水の下にコップを置いて、水、貯めてるとするわね。あんた、喉が渇いたからってまだ半分しか溜まっていないのに飲んじゃうだろ?これ、最低だね。なみなみいっぱいになるのを待って…それでも飲んじゃだめだよ。いっぱいになって…溢れて…垂れてくるやつ…これを舐めて。我慢するの。そうすりゃコップいっぱいの水は…」
( マルサの女の有名なコップの水の話 大人になってわかること | FXで金利生活さんより、引用させていただきました。)
権藤が言うには、コップの水に手を付けるな、「コップからあふれ出た水」で我慢しろ、そうでないとお金は貯まらない、ということですね。
慶弔費も惜しむ姿は、いわゆるドケチに分類されますし、見習いたいとは思いません。
ですが、「コップからあふれ出た水」で我慢するという発想はすごいと思います。
あふれ出た水で我慢する
このセリフをわたしなりに解釈すると、「あふれ出た水」で欲しいものを買えばいいんじゃないか―と。
運用益で買う限り、コップの水(資産)には手を付けずに済みます。
逆にいえば、あふれ出た水がない時は買わない、我慢するということです。
ニワトリを食べずに、卵を産ませる
ニワトリと卵に置き換えると、ニワトリ(資産)を食べず(使わず)に、ニワトリが産んだ卵(資産運用による利益)を食べるということ。
これだとずっと卵を食べることができますね。
ニワトリを食べてしまえば、何も残りません。
ニワトリを大きくするために
そんなわけで、わが家のニワトリはまだまだ十分な大きさに育ってませんが、少しずつ、卵を産ませる仕組みを作ってきています。
たまに、ニワトリをやせさせてしまったり(投資の失敗)していますが・・・。
貯金はニワトリを大きくするためのエサであって、貯金そのものはゴールではありません。
これからも、エサ(貯金)をちゃんと上げて、丸々と太ったニワトリを育てていきたいです。