わたしは貧乏育ちでした。
というか、たぶんそうだったと思います(子どもだったので、正確にはわからない)。
他の家にはあって、家にはないもの(シャワーやファミコンなどのゲーム機)が多かったので。
当時は比較することも知らずにいたので、うちは貧しいと思ったことはなかったけれど、今思い返すと貧しかったなあと。
「貧困」とまではいかないけれど、間違いなく「下流」でした。
(もっとも1970~80年代の農村部ですから、今の生活とは比べ物にならないくらい皆が質素でした)
実家には本が少なかった
今と比べれば情報量も格段に少なく、本は家にあるにはあったと思うのですが、教育本(「漫画日本の歴史」など)きりで、楽しく読めたり、自分が生きていくために必要な知識を与えてくれるような本はなかったです。
両親は教育熱心ではなかった(と思う)し、いわゆる「文化資本」の少ない環境でしたね。
習い事をするでもなく(やりたいと思うこともなかった)、高校卒業まで、学校と家を往復する単調な日々でした。
体験と読書で世界が広がった
そんなわたしでしたが、社会人となり、様々な人に出会い、いろいろな体験(旅行や習い事など)を積み、何より、自分のお給料で本をたくさん買って読むようになりました。
そんな積み重ねで、豊かな世界が広がっていったように思います。
なので、体験が人生を豊かにする、という思いは強いです。
特に、読書は他人の人生や思考を疑似体験する機会でもありました。
文化資本を通じて、格差や階級は再生産される
「貧困家庭に育つと、その環境のために子どもも貧困層になる」という説を聞いたことがありませんか。
「文化資本を通じて、格差や階級は再生産される」ことも、フランスの社会学者、ブルデューによって証明されているそうです。
そういったことを知り、余計に自分の子ども時代に足りなかったものを子どもに与えたいと思うようになりました。
本好きのわが子には好きなだけ本を読ませたい
習い事をしたいといえば、そうさせるつもりだったのですが、うちの子は幼少時の読み聞かせの成果か、本好きに育ちました。
いくらでも読みたい本があるようで・・・。
なので、好きなだけ本を読ませてあげたいと思っています。
まあ、「いくらでも」といっても現実には、ある程度は制限せざるを得ないですが・・・。
(「読みたい本」というのが、図書館に置いてあるような本ではないのです)
今は、ひと月の児童手当の40%、4000円を本代として渡しています。
「おこづかい」と考えると高額ですが、「塾代」だと思えば安いものですね!
子どもの世界を広げたい
ブルデューの研究は、子どもの未来はお金だけで決まるわけではないことを教えてくれます。
本代が学歴に結びつくかどうかはわかりませんが、子どもの関心がどんどん広がってくれればいいなあと思っています。
こちらのブログが参考になりました。
「富裕層」と呼ばれる人々-富裕層の人々の教育や学びへ?! - Dr.keiの研究室2-Contemplation of the B.L.U.E-