傾きかけた築40年以上の古い家に住んでいます。
家を建てなかった理由は3つありまして、
・30年ローンとか長過ぎ。そんな先のことは考えられない
・新築は割高である
・資産のほぼすべてを不動産に換える恐怖
この3つが大きな理由でした。
わが家のあたりは土地が格安なので、結婚と同時か、子どもが生まれると、
・親と同居(3世帯同居ですね)
または
・若夫婦世帯だけの家を建てる
このいずれかのコースを選ぶ人が大半です。
新婚当初は賃貸でも、ずっと賃貸のままという人はまずいませんし、ましてや「中古の家を買う」という人はさらに少ない(知っている範囲ではいない)。
そんな中でわが家は中古の家に住み続けています。
これまでに家を建てようという話がだんなから出たこともありましたが、結局建てずじまい。
どうしても踏み切れませんでした。
(ただし、今後住み替えの可能性はあり)
その理由を考えると「長期の住宅ローンを組むのが怖かったから」というのが1番の理由ですね。
ちきりんさんのこのエントリ(ずいぶん以前のものです)を読んで本当にそうだと思いました。
最長でも10年のローンで払える範囲のものしか買わないという、まっとうな判断に戻るべき時なんじゃないかと思います。
だんなは家を建てたがっていたけど、来年のこともわからないのに30年や35年の長期のローンを組むことはどうしても考えられませんでした。
もしだんなの会社が倒産したら、失業したら、病気になったら・・・
そんなことを考え始めると、とても30年のローンは組む気になりませんでした。
頭金も貯まってなかったし。
2番目の理由は「新築は割高だから」。
それ以降も頭金を貯めようとしなかった(貯金はしていた)のは、結局わたしに「新築の家を建てたい」という願望がなかったからにほかなりません。
なんせ、新築はメーカーに2割は抜かれますからね。
2000万支払っても、その家の実質価値は1600万です。
そして、万が一返済が不能になって売却せざるを得なくなった場合、それがその価格で売れるかどうかもわからない点も引っ掛かります。
かなり長期間、家の売却価格がローン残額を下回ることが予想されるし、ましてや過疎地帯なので、最悪買い手が付かないかもしれません。
それから3番目の「資産のほぼすべてを不動産に換える恐怖」。
長期の住宅ローンを組むということは「今ある資産」を頭金として使うだけでなく、不足分は「将来の資産(これから稼ぐお金)」もマイホームに換えることです。
果たしてマイホームという不動産にそれだけの経済的価値はあるのか?
「新築は割高である」ことを考えると、長期のローンを組んでまで新築物件を所有したいとは思いませんでした。
そんなわけでこの古い家に住み続けています。
今の、家はボロいけどローンがない暮らしの自由さは何物にも変えがたいです。
その一方、今時の高品質な家を建てていたらこんなに寒い思いをしなくて済むし、快適な暮らしを楽しめていたかもという思いもあります。
この辺の判断はとても難しいですね。
どちらにもいい点はありますから。
でも、わたしは「自由な暮らし>新築の家」という価値観なので、この選択でよかったと思っています。