遅まきながら金融庁が3日に発表して世間をざわつかせている(らしい)件について考えてみました。
元文書を軽く読んでみて、まあ真っ当なこと書いてあるな、くらいの感想しかありませんでした。
倹約家ならば、そんなに恐怖を覚えなくてもいい内容です。
話題になった元文書の部分はここですね。
(1)長寿化に伴い、資産寿命を延ばすことが必要
前述のとおり、夫 65 歳以上、妻 60 歳以上の夫婦のみの無職の世帯では 毎月の不足額の平均は約5万円であり、まだ 20~30 年の人生があるとすれ ば、不足額の総額は単純計算で 1,300 万円~2,000 万円になる。
金融審議会 市場ワーキング・グループ報告書(案) 「高齢社会における資産形成・管理」
無職の高齢世帯(夫婦のみ)では年金だけだと毎月約5万円が不足するから、2,000万円くらい(老後の20〜30年分)は現役時代からコツコツ貯めといてね、という内容。
たしかに、退職金がどっさりもらえるんでなければ、2,000万円貯めるってなかなかの金額ですね。
(でも、そんなに突拍子もない額でもありません)
さてここで気になるのは「毎月の不足額の平均は約5万円」の下りではないでしょうか。
平均ですからねえ、大変なお金持ちから庶民まで一緒くたになってるんではないの?
支出平均値の内訳はこの図のようになるそうです。
主だった支出を多い順に見てみると、
- 食費 64,444円
- その他の消費支出 54,028円
- 交通・通信 27,576円
- 教養・娯楽 25,077円
です。
食費64,000円て中学生の子がいるわが家(3人世帯)の2倍以上です。格差を感じる ^^;
「交通・通信」「教養・娯楽」もわが家から見れば高額ですねえ。
「その他の消費支出」は中身がよくわからないけど、冠婚葬祭費や旅行、孫費とかでしょうか。けっこうな金額。
意外に少ないなと思ったのは、
- 住居 13,656円
- 保健医療 15,512円
この2つ。
「住居」は、ローンが終わった持ち家に住んでいるということでしょう。
「保健医療」も、夫婦それぞれ持病(高血圧とか糖尿とか)が1つ2つあって定期的に病院に通ってるっていう感じなのかな? この辺は健康状態に大きく左右されますよね。
そんなこんなで出てきた平均的な支出額が263,718円なんですね。
これだと年間生活費は320万近くなります。
で現状は、年金などの「実収入 209,198円」に対し、「実支出 263,718円」なので不足分は54,520円。約54,000円というわけですか。
毎月の不足分54,000円×12ヶ月×老後が20年〜30年=1,300〜1,900万 足りないよということらしい。
わが家も今の住居はローンが終わってるから状況は似てまして、でも年間生活費は約220万だから質素なもんですね。
年金も今のところ、2人合わせて月額20万弱はいきそうだし。あれ?年金だけで暮らせる?
この平均値、いろいろつっこみどころがあるし、ましてやその平均値を元に注意喚起した金融庁に対してなんでそんなに話題になってる(非難されてる?)のかよくわかりません。
年金額より実支出の方が上回ってるっていうのは前から知られてたことだと思うんですが⋯
ていうか、年金だけで「わはは」な左うちわ生活が送れるって思ってる人っていたんでしょうか。
「老後資金2,000万円」、年金額を上回ってちょい贅沢したい人はそれなりに貯めて、年金の範囲内で質素な暮らしでいいよっていう人はそこまでがんばらなくていいかと解釈しました(退職時にローンは完済してる前提)。
まあ、それでも1,000万円はほしいかな⋯。
今回、元資料にあたってみて思ったのは、これまで通りの質素な暮らしを続けてればわが家は大丈夫そうだな!ということでした。
年金の試算額が大幅に減らなければ、だけど ^^;
あと、夫婦どちらか1人になった時はかなり苦しい金額になるので、やっぱり多めに貯めとくに越したことはありませんね。
長期でコツコツ続ければ、投資は大きな味方になってくれると思います。
まずはTポイントや楽天ポイントで気軽に始めてみては。個別株はリスクが高いのでインデックスファンドやETFがおすすめですよ。
早くから取り組むのがポイントです。