「新型コロナで自粛が続けば経済活動が停滞する。そうなると、倒産が増えて自殺者が増える」という意見を聞いて、なんで倒産で自殺が増えるの?って疑問に思いました。
自分で事業をしたことがないんでよくわからないんですが、利益があげられなくなって支払いが滞ったら事業を畳めばそれで済むのではないんですかね。
それでも借金が残るなら、社長個人の債務整理とか任意整理とかそれも難しければ最悪は自己破産という手があるんじゃないかと。
事業はもちろん、個人的な資産も失うことになるけど⋯。
巨額の生命保険に入ってた経営者が負債をなくすために自殺したなんて話を聞いたことがあるし、実際そうした人のことも知ってます。
聞いた当時は最後はそんな方法しかないんか⋯と震えました。
会社って、経営者(特に創業者)にとっては手塩にかけたわが子同然のものなんでしょう。
といっても、会社なんてしょせんは「仕事」に過ぎません。
そして、事業に失敗はつきものです。
なのに命と引き換えとは⋯。
そんなんじゃ誰も起業しなくなっちゃいますよね。
なぜ、資金繰りが悪化した経営者は自殺の道を選んでしまうのか?と疑問でした。
そこで今回調べたところ、下記のサイトの説明が腑に落ちました。
通常、「資金繰りの改善策を顧問税理士、弁護士、コンサルタントに相談しよう」というのが一般的です。
そこで「破産するしかない」等と言われてしまうと、解決策が見いだせず、将来の心配が始まります。
心配事の代表的なものとして、下記があげられます。
- 会社が無くなれば食い扶持が無くなる。
- 長年付き合ってきた取引先や社員に対する申し訳なさ
- 我が子のように育ててきた会社が無くなるという喪失感
- 家族を養えなくなるという恐れ、子供が進学できないという不安
- 自宅を担保に入れていたら、競売に掛けられてしまうという不安
- 友人・知人・親戚から「絶対返す」といって借りたお金を返せなくなる申し訳なさと、その後の対応の不安
これらの不安が一気に押し寄せ、解決策が見いだせないまま負のスパイラルに陥ってしまい、やがて鬱になってしまうのです。
資金繰り悪化が原因による経営者の「自殺問題」の根底にあるものは? | マネフロ
なるほど、こういう心理なんですねえ。
責任感の強い人(経営者になるようなタイプに多そう)はこういう風に考えるんだなあ⋯
会社が倒産しそう→従業員や家族はどうなる?→不安から鬱病になる→自殺して保険金をもらうしかない!と考えるようになる。
そんなふうな思考回路に陥っちゃうのかもしれません。
たしかに資金繰り悪化が長引けば長引くほどメンタルやられるだろうな。
逆に、もう儲からない、がんばってもダメそうと思ったらサッサと見切りをつけちゃうタイプや、事業に失敗はつきものと割り切れるタイプは自殺したりしないんでしょうね。
実際のところ事業がうまくいかず破産しても、(財産は没収されちゃうけど)生きてくのに問題はありません。
参考:会社が破産したら経営者の生活はどうなる?倒産専門弁護士が徹底解説 - 弁護士・井上玲子
そりゃそうですよね! 起業なんて10人に1人しかうまくいかないみたいだし(もっと少ないかも?)、残りの失敗した9人は死ななきゃならないなんてなったら恐ろしくて誰も起業できません。
破産したらお金を借りた人にその時は迷惑をかけるかもしれないけど、やる気が残ってるなら再起して少しずつ返していったっていいですよね。
コロナは半分は自然災害みたいなもんなので、運が悪かったなーくらいに思って命だけは守ってほしいって他人事ながら思います。
あと、貯金もなく頼れる人もおらず、失業してしまった人も自暴自棄にならないで、コロナ対策で拡充されてる生活福祉資金貸付制度などをうまく活用してもらいたいものです。