先日身内に不幸があり、葬儀を執り行いました。
葬儀と言っても行ったのは「直葬(火葬式)」と呼ばれるシンプルな形式の葬儀です。
なのでかかった費用は約30万円でした。
内訳は、葬儀会社に25万円(まだ確定してないので概算だけど)、お寺さん(僧侶)に3万円です(戒名代を含む)。
直葬とは通夜・告別式を行わず、納棺後すぐに火葬する葬儀のことです。 火葬式とも呼ばれます。
先日、公的老人ホームに入所していた父方の叔父が亡くなりました。
叔父は独り身で家族がおらず、入所前はわたしが生活面のサポートをしていたこともあって喪主を務めさせてもらったんだけど、その体験でわかったことを主に金銭面から書いてみます。
叔父は老人ホームに入所して約2年。
コロナ禍で面会が制限され、昨年は1度も顔を見ることができませんでした。
施設の看護師さんからの電話で、昨秋以降少しずつ体が弱っていってる様子は聞いてたけど、先月ついに危篤状態に。
事前に施設側と話をしてあって、点滴を含め一切の延命処置はせず施設で穏やかにその時を迎えることにしてたので、特別な処置はせず過ごさせてもらうことができました。
病院にいたらそうはいかなかったと思います。
とうとう叔父が亡くなった日、ホームに駆けつけて見たその顔は安らかに見え、ちょっとホッとしました。
その後はホームの職員さんから、提携してる葬儀業者さんがいるのでよかったらご利用くださいとの提案があって、多少費用がかかるけど叔父の口座預金から賄えるのもあって、業者さんにその後のことはお願いすることにしました。
ただ、叔父の住んでる自治体の斎場(火葬場)のサイトを見ると、葬儀(一般的な形のという意味だと思う)と告別式はできないけど、
- 霊柩車の利用
- 遺体の安置と火葬
- 棺を始めとする葬祭用具の入手
はできます。
料金は、
- 霊柩車の利用料は7,000円
- 霊安室(保冷庫)が12時間ごとに500円
- 斎場利用料金は大人15,000円
- 葬祭用具は棺一式が12,300円、骨箱一式が1,800円
となってました。
(いずれも「市民」が「市内の斎場を」利用した場合の料金)
これでいくと、亡くなった日から直葬まで約丸2日だったので、
霊柩車7,000円+霊安室2,000円+斎場利用料15,000円+棺一式12,300円+骨箱一式1,800円=38,100円
で済みますね。
葬儀後に自治体に申請すると「葬祭費」が5万円いただけるので、全部公営のサービスを利用すれば「お釣り」が来ます。
その代わり、霊柩車や火葬の予約など自分でいろいろ手配しないといけません。
業者さんの請求額にはお花代や遺影に使う写真の加工代も入ってたし、いろいろ細かな段取りもしてもらって25万という金額はまあ妥当かなと思いました。
それと、納棺されるまで老人ホームに安置させてもらって、他の入居者の皆さんに出棺を見送ってもらえたので、間に業者さんを入れてよかったです。
自分で手配するとなると、亡くなり次第すぐに斎場に運ばれることになってたはずなので、(職員さん以外)誰からも見送られずに終わってしまったでしょう。
火葬に立ち会ったのはわたしを含めて親族2人だけだったので、出棺の時に多くの人たちに見送ってもらえたのは叔父にとってよかったなーと思いました。
斎場へは自分の車に乗り込んで、遺体を収めた業者さんの車(霊柩車ではなく外観はふつうの車だった)の後について行き、火葬が終わるまでの約1時間、控室でお茶を飲みながら過ごしました。
時間が来たらお骨を拾って骨箱に収めて帰宅するだけでした。
まあそんなわけで、執り行った(というほどのことは何もしてない)直葬の経過をつらつらと書いてみました。
葬儀(僧侶による読経)も、叔父の場合は独り身だったし故郷を離れてかなり経つのもあって地元での告別式も行ってません。
お骨を持ち帰ってから、菩提寺のお寺さんに来てもらってお経を上げてもらっただけ。
こういうシンプルな形だとほんとにお金がかかりませんね。
お寺さんの相場にもよるけど、お経を上げてもらったとしても「葬祭費」でほぼまかなえてしまう。
告別式がかかるんだよって話だけど、コロナ禍のため集まるのは親族だけ、御斎(おとき)もなしという例が多くなったそうです。
「この形が定着しないといいんですが⋯」と業者さんは心配気でした。
立派な祭壇を用意して大勢に見送ってもらって食事をふるまい、すごい(?)戒名をつけてもらってついでに墓も建ててなんてやってるとキリがありません。
業者さんと故人には悪いけど、葬儀に必要以上にお金をかけるより、遺族がその分のお金を(有意義に)使った方がいいですね。
まあその辺は財務状況と遺族の思いだから、それぞれ好きなようにやるしかないでしょう。
というわけで、葬式はほぼ0円から数百万円までお好みでできますよ、という話でした。