デキる人やインフルエンサーから「大学に行くのは情弱」「大学はオワコン」と言うのを聞くことがあります。
こういった「大学不要論」について、下流民は一体どうすべきなんでしょうか?
その前に、彼らの立ち位置や主張をざっくりまとめてみました。
前提条件が違う人たちの意見は鵜呑みにできませんからねえ。
- 「大学いらね」って言ってる人たちは高学歴である(東大卒とかね)
- 中卒、高卒で学歴不要の土俵で成功してる人もたしかにいる
- Fラン大なんて学費ばっかかかって行く価値ないよねー
- そんなとこに数百万も投じるくらいなら、その分のお金を元手にさっさと起業しよう
と、こんなところですかね。
たしかに、
- 低ランクなのに学費が高い大学を卒業しても、かけた金額に見合った収入が得られるようになるとは限らない
- 奨学金を借りてまで行く価値のない大学もある
と言えます。
一方、
- 「大卒」が採用条件の企業も多い(大企業は皆そうなのかな?)
- 皆が皆、起業に向いてるわけじゃない
という「現実」もある。
思うに、学歴がなくても成功したり、高学歴だけど学歴と関係のないところで成果を出してる人って、身もふたもない言い方をすれば結局のところ「優秀」で「運がいい」んですよ。
こういう人たちにとってはたしかに「大学は不要」なんでしょう。
「大学不要論」は優秀な人たちによる「生存者バイアス」という一面があります。
生存者バイアス(せいぞんしゃバイアス、英語: survivorship bias、survival bias)または生存バイアス(せいぞんバイアス)とは、何らかの選択過程を通過した人・物・事のみを基準として判断を行い、通過に失敗した人・物・事が見えなくなることである。
「大学に行かなくても成功できる、豊かになれる」。
本当にそうなのか?は同じ程度に優秀な人が大学進学をしなかった場合と比較しないと。
その人たちが金銭的にどんな人生を歩んでるか調べないとね。
そしてその確率も。
まあ、一般的には大卒の方が生涯年収を稼げます。
学歴別の年収・収入格差データ【学歴と収入の相関関係が明白に】|年収ガイド
高卒と大卒じゃ、だいぶ違う⋯
なので、学校の勉強に適性のある子どもなら(つまり成績がいい)、塾代もそんなにかけずにそこそこの大学に入れるだろうから進学したらいいんではないでしょうか。
あと、お金に余裕のある家庭とかも子どもが進学を望むなら行かせたらいい。
問題は、「成績がよくないうえに、お金に余裕もない(けど、大学に行かせたい・行きたい)場合」ですよね。
塾代を含め、どこまで大学進学にお金をかけるかという「大学進学のコスパ」を厳密に突き詰めないといけません。
⋯とここまで世知辛いことを書いてきたけど、
- 高年収=幸せ度が高いとも言えない(ある程度までは比例するけど)
- 学費をかけるほど高収入を得られるわけでもない
- 高収入だからといって、たくさんの資産を持てるわけでもない(浪費家の家計はいつまでたっても火の車)
であるから、大学へ行けなくてもそんなに悲観することはありません。
実際、わたしは高卒だけど節約力とマネーリテラシーを身につけたおかげで、そんなにお金のことで頭を悩ませることなく無職生活ができてます 笑
(ま、7割方しっかり働いてくれるだんなさんのおかげだけど)
「楽しく生きられる」ことと「年収」は別物なんですよね(「お金なんてなくてもいい」っていう意味じゃありません)。
そんなこんなで、「優秀」で「運がいい」意識高い系の言説に惑わされず、庶民は「統計的に正しい」道を選べるなら選ぶというスタンスでいいんじゃないでしょうか。