最近、ブログタイトルに「余裕」というワードを入れるとアクセスが増えるんですよね。
コロナ禍で余裕をなくしてる人が多いのかもしれません。
勝間和代さんの動画を見て、なるほどと思ったので紹介します。
わたしたちはどうやったら「余裕」を持つことができるのか?
勝間和代の、今を効率化して余裕を持つことで、時間割引率の高さを克服しよう - YouTube
動画の中で述べられてる「時間割引率」という概念は行動経済学の用語で、
ある報酬の将来の価値(遅延報酬)が、現在の価値(即時報酬)よりどれだけ低く感じられるかを時間による割引率で考えること。また、その割引率のこと。
1年後にもらう1万円は、現在価値に換算すると1万円より低くなる。
また、
時間割引率(時間選好率)が低い人は自制心(セルフコントロール能力)が高く、時間割引率(時間選好率)が高い人は衝動性が高いことになる。
ということになります。
ちょっと難しいですね。
よく出される例としては、「今の100万円」と「1年後の105万円」です。
お金の余裕がない人ほど「今もらえる100万円」を選び、余裕がある人ほど「1年後の105万円」を選べる。
余裕がある人ほどお得な選択をできるというのは皮肉なことです⋯
逆に言うとわたしたちは余裕をなくすほど愚かな選択をしがち、平たく言えばアホになります。
お金に困ってる人が人生一発逆転をかけてFXに「投資」するとかですね(衝動性の高い行動)。
(レバレッジ倍率にもよるけどFXはハイリスクなので結局お金を失う可能性が高い)
生活に困ってない人がドルコスト平均法でインデックス投資をし着実に資産形成してくのと対照的です(セルフコントロール能力の高い行動)。
動画の中で勝間さんは、時間割引率が高い状態というのは=余裕がない状態だと言ってます。
たとえば、めちゃくちゃお腹が空いた時、時間(の余裕)がなければ自炊ができず、体によくないとわかりつつもコンビニですぐ食べれるものを買ってしまうということ。
自炊するにはそもそも野菜の買い置きや調理器具も必要だし、時間割引率が高い人(この場合、時間の余裕がない人)にとって自炊は難しいのです。
反対に時間があれば(その他に自炊のスキルだの、野菜を買い置くという習慣だのも必要になるけど)、健康にいいし財布にも優しい自炊をしようかということになるわけです。
では、どうすれば時間割引率を下げることができるのか?
勝間さんは、ものごとの効率化を図ることによって時間の余裕が生まれ、その結果、時間割引率を下げられると提案してます。
そして、効率化によって生み出された「時間の余裕」を使って、急ぎではないけど将来的に必要なことに向けた時間投資ができ、その繰り返しによってさらに時間の余裕が生まれるという好循環が生まれると言ってます。
効率化は将来の余裕を生み出すために必要なんですね。
時間に余裕があると将来のことを考える精神的余裕が生まれ、時間割引率を下げることができるわけです。
わたしも家事の効率化を図り、浮いた時間を将来的に有益な活動に回してきた(ランニングとか資産形成の勉強とか)ので、この考えには激しく同意ですね。
お金に困らない生活、スラリとした体型を保った健康的な暮らし、趣味に勤しむゆとりある生活⋯
「時間の余裕」というのはすべての余裕の根源なんですよ。
だから、わたしたちは、
- 不要なこと、重要度の低いことは断ったり、やめたりする
- やらなきゃいけないことはなるべく効率化を図る
などして時間の余裕を生み出す必要があります。
子どもの弁当は冷凍食品を詰めるだけでいいじゃんて思ってます(毎日だと飽きてしまうので工夫が必要だけど)。
人間は本来、時間割引率が高い生き物なんでしょう。
限られた資源(食物)の中で生きていかなければならなかった狩猟採集時代ではそれが生存に有利でした。
他の動物に横取りされたり腐らせる前に、目の前にあるものをすぐ食べなければ生き残れなかったはず。
ところが豊富な資源に囲まれてる現代においてこの性向はマイナスに働いてしまってます。
ゆっくり待てる人が得をして、ちょっとの間も待てない!って人は損するようになりました。
生きてくルールが変わったんです。
「時間割引率」という概念は格差社会を生き抜くうえでこれからますます重要になるでしょう。